事故であって犯罪ではない・・・

 「医療事故が起きたら、まずすべきことは何か。それは、原因を究明し、患者さんやご家族に包み隠さずお話しし、病院側が犯した過失については心から謝罪すること。そして、金銭面での補償や再発予防策を誠意を持って話し合うことだ。そんな大事なプロセスに、医学の素人である警察が入ってくると、現場は混乱し、状況の説明だけで膨大な時間を取られてしまう。そのことによって、家族との関係が良くなるわけでもない」。

 そもそも、故意による侵襲があったと疑われる場合を除いて、医療事故死は異状死には含まれず、医療事故を起こした医療従事者は、業務上過失致死傷罪の対象(=犯罪者)にはならない、というのが松村氏の持論だ。

 過失があったとしても、犯罪ではないから、全力で国家権力から職員を守る。

 その姿勢を貫き、常々、同院の医師や看護師など、すべての職員に対して、「医療事故が起きたときに、君たちを警察に売るということは絶対にしない。その代わり、そうした事態を招かないように、真摯に業務に取り組んでくれ」と公言しているのだそうだ。

素晴らしい。たぶん。
たしかに過失があっても殺そうと思って殺しているわけではないから、犯罪ではないと。


我々の場合はどうだろう?
おそらく我々は守られない。
事故が起こったら守られるどころか会社から損害賠償を求められ追い出されることだろう。
追い出されないまでも相応のペナルティを科せられる。まぁそれはこの病院でも同じだと思うけど。


俺が知る限り「情報漏えいが起きたときに、君たちを警察に売るということは絶対にしない。その代わり、そうした事態を招かないように、真摯に業務に取り組んでくれ」なんてことを言った企業はひとつも存在しない。
それどころか、事故ったら即刻しょっぴくぞっていうところはあった。
そして、そもそも人としての裁量や権限を与えられない。信用がなく性悪説が前提だからだ。


まぁあれだ。一生に一度はいわれたいですね。的な。