なにもかもわかっているからなんの感情のゆらぎもないんだよ

━あらすじ━
ナードなアホであるイエスマンを筆頭にバズワードだらけのプロジェクト手法を試したいということで好き勝手やらせてたらプロジェクトは大失敗した。
それでもなお、自分達の失敗を認めず(気がつかず)次があると信じて疑わないイエスマンは新たなバズワードに食指を伸ばすのだった。
━━


ある日、イエスマンは重役を集めて壮大な言い訳をしようと会議を開いた。
その会議はディスカッション形式で「良かった点など」をシートに書いて掲示板に貼りだすというような内容だった。
シートを書く時「自分の感情」を書くこと、みたいな感じだった。
イエスマン達は次々と悲喜こもごものシートを書いていったが俺はただ単純に「無情」を表していた。




たとえていうならば。



嵐の中、決壊しそうなダムがある。
その先には3匹の子豚がいる藁ぶき小屋が一つある。
俺は高台からそれを眺めている。
trs「いずれは、ダムは崩壊し小屋は流されるだろう。」
俺は全てが始まる前にそう言った。
ダムを直すことも子豚を避難させることも可能だったが、これはイエスマンのターンなのであえてなにもしなかった。
ここでそういった行動ができるかどうかを試したのだ。できないと思ったけど。
結果、全て予言通りとなった。


そして彼らは今再度同じ場所に木造小屋を建てて「次は水が着た瞬間に逃げればいい」と主張している。


絶望失望を通り越してこれが彼らなんだ、ともはやなんの感情も湧かないのである。